春が進み、ブドウの新芽が勢いよく伸び始めました。
この時期に欠かせないのが、主芽と副芽の選別作業です。
どの芽を残し、どの芽を落とすのか——毎年悩まされる、でも避けて通れない大切な工程です。
■ 主芽と副芽、どちらを残すか
ブドウの新梢は、同じ節から複数の芽が動き出すことがあります。
その中で、より太く、勢いがあり、将来の房をしっかり支えられる芽を選ぶのが“主芽選び”。
- 主芽:太くて勢いがあり、葉の展開も早い
- 副芽:細く、成長が遅れがち
- 判断基準:太さ・色・伸びのスピード・葉の大きさ
本当は全部残して、少しでも多くの房を期待したいところですが、
そこはぐっと我慢。
芽を欲張ると、結果的にどの房も小さくなり、樹勢も落ちてしまいます。
■ 剪定は“未来の収穫を選ぶ作業”
剪定で芽を落とす瞬間は、毎回少し胸が痛みます。
「この芽も伸びれば房がつくのに…」
そんな気持ちを押し殺しながら、鋏を入れます。
でも、これは“減らすための剪定”ではなく、残した芽に力を集中させるための剪定。
ブドウは、限られたエネルギーをどこに使うかで収穫が大きく変わります。
だからこそ、今の判断が秋の房の大きさや甘さにつながるのです。
■ すくすく育つことを願って
選び抜いた主芽は、これから一気に伸びていきます。
太陽を浴び、風に揺れながら、房を支える強い枝へと育っていくはずです。
剪定を終えた棚を見上げながら、
「どうかこの芽が、今年の豊作につながりますように」
そんな願いを込めて、今日の作業を終えました。
■ おわりに
ブドウ栽培は、欲張らず、焦らず、見極めることの連続。
剪定はその象徴のような作業です。
落とした芽の分まで、残した芽がしっかり育ってくれることを信じて、
これからも丁寧に見守っていきます。
